英語?経験?それともSTEAM的な論理的思考?
今、私たちはどんな力を子どもに育んでいるでしょうか。
2024年。今年も教育委員会主催の進学支援・海外派遣プログラムの面接官を務めさせていただきました。
一方で普段は会社員として働く私は、ChatGPTを日常業務にフル活用しながら、AI時代の働き方にどっぷり浸かっています。
だからこそ、教育現場と社会の“温度差”を感じずにはいられませんでした。
探究学習の現状と「自分の考え」の欠如
最近の教育現場では、PBL(課題解決型学習)や社会課題に対する論理的アプローチが定番になっています。
SDGsを切り口にする発表もすっかり一般的です。
ですが、実際の高校生たちのプレゼンを見ていると、“探究”というより“調べ学習”の域を出ていない内容も多く感じました。
AIが情報をすぐにまとめてくれる今、知識の羅列だけでは響きません。
心に残るのは、やはり**「自分の言葉で語られた、自分の考え」**がある発表です。
けれど、それがなかなか少ない。
結果的に、個人の体験を絡めて語れる生徒の方が強く印象に残る。
例えば、地域活動や芸事を通じて得た経験から社会課題を捉えた子たちの発表は、他と一線を画していました。
そもそも「体験」は必須なのか?
ここで立ち止まって考えたいのがこの問いです。
「発表に体験は必要か?」
答えは「必ずしもそうではない」。
本来、体験がなくても深い分析や独自の視点を持った論理展開ができれば、立派な発表になります。
でも、それを支える教育や思考訓練が十分でない現場では、「語れる体験があるかないか」が明暗を分ける構造になってしまっている。
これが、私が今年特に感じた「体験格差」です。
体験を社会につなげる力の重要性
ただ体験すればいいわけではありません。
大切なのは、体験から何を学び、それをどう社会や将来に結びつけて考えたかを言語化する力。
大学入試でも就職活動でも、ただ「やっていました」では足りない。
必要なのは、体験×思考×言語化の力です。
AI時代に必要な「独自性を許可するマインド」
今や、表面的な調査や一般論はAIが10秒でまとめてくれます。
私自身、この原稿も、音声メモからChatGPTで再構成して10分ほどで下書きをつくりました(便利すぎて感動…)。
では、人間に求められるのは何か?
**AIが代替できない「思考の独自性」、もしくは「独自性を許可する姿勢」**です。
自分の体験、自分の問い、自分なりの仮説。それを言葉にして他者に伝える力。
それが、AI時代を生きる力のひとつになると感じています。
教育が向き合うべき3つのアプローチ
そこで、今年の面接官経験を通して見えてきた課題に対して、次の3つの提案をしたいと思います。
1. 多様な体験の機会をすべての子どもに
地域や経済格差に関係なく、あらゆる子どもが多様な体験を得られる仕組みを。
部活動・ボランティア・インターンなどの選択肢を広げましょう。
2. 体験を言語化する力を育む
体験を「事実」にとどめず、自分の考えや将来と結びつけて語れるように。
価値観や思考の整理→言葉にするプロセスが必要です。
3. 「正解探し」から「深く考える学び」へ
考え抜く力、意見を組み立てる力を育てる探究学習へ。
子どもたちの中にある「自由な発想」を肯定する声かけも、学びには不可欠です。
体験格差が“本当の格差”になる前に
なぜ、今回この投稿を書こうと思ったのか。
今この瞬間にも、深い思考を促す教育機会が広がらなければ、「体験格差」は“人生の格差”になっていくからです。
実際にいくつかの教育事業を横断して見ていると、同じ生徒がいくつものプロジェクトで出てきて活躍している例に出会います。
あ、ここにもこの子いるんだ!
の瞬間が結構あるのです。
それは本人にとっては正当で、もちろん私たちにとっても活動や内容が相応なら、リスペクトに値するもので本当に素晴らしいこと。でも同時に、参加できない生徒との「差」がどんどん広がっていく。
だって、この子はまた新たな体験を得て、思考と学びのサイクルをまわすのだから。と気づいたのです。
だからこそ、他の生徒たちが自分らしく“登れる階段”を増やすことが、私たち大人の役目だと思うのです。
また気づいたことがあれば、発信していきます。
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