最良の教育って、その子にあった「文化圏」を渡すことなのかも。
タイトル通りのことに、最近ふと気づいてしまった。
でもたぶん、それこそが一番むずかしいんだと思う。
ましてや、きょうだいが何人もいたら……それぞれの個性に合った文化圏を用意するなんて、難しくなっていくのかもしれない。
子どもが生まれてから、ずっと考えている。
SNSには、英語教育に知育・旅育、インター校やモンテッソーリ、シュタイナー、レッジョ・エミリア……育児情報の波が押し寄せてくる。
あるいは「遊びが一番!」という声もある。
でも、教育法や外側のスキルの話と同時に、脳科学や心理学を学び始めると見えてくるのは――
どんな子にも共通して存在する、愛着の仕組みや、認知・身体・言葉の発達という「人間としての道すじ」。それはみんな一緒。
そこに、社会性というレイヤーを重ねると、文化によって育つ価値観や行動パターンが浮かび上がってくる。
たとえば、意見をはっきり言える子が「出る杭は打たれる」社会にいると、生きづらい。
一方で、協調性が美徳とされる文化は、静かで和を大事にする子にとっては居心地がいいかもしれない。
さらに、女性として生まれた場合の“扱われ方”――
押しつけられる役割や期待のかたちも、国や文化によって驚くほど違う。
人間の体って面白くて、感情や思考はホルモンにも左右される。
ドーパミンが少なすぎると認知機能の低下に、多すぎると統合失調症の発症に関係すると最近学んだ。
一方で、
見渡してみると、社会の外側の環境は、すっかり様変わりしてしまった。
AIが生活に入り込み、ホワイトカラーの仕事の一部を代替し始めている。
SNSでは印象操作が当たり前になり、情報の真偽も曖昧なまま、戦争に入る。“認知戦(Cognitive War)”の時代らしい。
まとめると…
そんな変化の激しい社会のなかで、「内なる人間の発達」は、いまだに神秘で不変。
私たちの手でそう簡単にコントロールできるものじゃないことが内側にも、外側にもあるのだ。
母として無力だなぁ。笑
だから最近、こんなふうに思うことがある。
――もう私には、子どもにしてあげられることなんて、そんなに多くはないのかもしれない。笑
ひとつだけできることがあるとしたら。
それは、その子をよく観察して、特性にフィットする「文化圏」を見極めること。
その子に合ったカルチャーを選び取ってあげられたら、脳内ホルモンもいい感じに働いて、言葉の発達や社会性、自信も育っていく。
「この子は、この場所ならきっと伸びる」と思える環境に放つこと――
あとは後ろから背中を押してバックアップするのみ。
母としては、そうありたいかな。

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